デュモルチェライト

デュモルチェライト

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デュモルチェライト

デュモルチェライト

英名:Dumortierite
和名:デュモルチ石
モース硬度:8-8.5
比重:約3.4程(水晶が2.7)

デュモルチェライトとはどんな石?

デュモルチェライトは、不透明で濃紺色藍色の色を持つ天然石です。同じ青い石で姿が似ているとされるソーダライトやラピスラズリよりもさらに濃い青色です。ラピスラズリに似ていることから付けられた別名があり、「デザート・ラピス」と呼ばれることもあるそうです。日本語では「デュ」と発音する言葉が少なく、あまり馴染みのない名前の石かもしれませんが、日本でも多少産出される鉱物です。なおデュモルチェライトの名前は、発見者であるフランスの古生物学者デュモルティエ氏にちなみ、1881年に名付けられました。名称は販売店により、デュモライトやデュモルティエライトなどがあります。近年では、このデュモルチェライトを内包した水晶であるデュモルチェライトインクォーツが人気となっていますが、この記事ではデュモルチェライトにのみを触れていきます。

含まれる成分のお話

デュモルチェライトは、アルミニウムを多く含んでいる鉱物です。アルミニウムは地球の地殻を構成する元素の中で、酸素、ケイ素に次いで、3番目に多い元素です。アルミニウムは誰もが知っている金属元素で、生活の中でも鉄や銅などと並びよく利用されている金属です。軽量で軟らかく、加工が容易であることから、一円玉硬貨、アルミホイル(アルミ箔)、缶など至る所で目にする機会が多いです。地殻を構成する元素で3番目に多いアルミニウム、そのアルミニウムを含んだ石は多く、ルビーやサファイアのような有名な石にもアルミニウムが含まれています。また、この特徴である濃紺色は、構成成分の鉄と不純物として含まれたチタンの比率で決まります。チタンの保有が増えると青色が深くなるとされます。

性質

似た青い石であるソーダライトやラピスラズリよりは、擦れや割れに強く、比較的に取り扱いやすい石の一つです。硬く、ガラス光沢があり、ブレスレットなど身に付ける機会が多くなるアクセサリーでも、質の劣化が少ないです。そのため、ビーズなどアクセサリー用に加工もされています。まだ認知度が低く、流通量が少ない石のため、組み合わせアクセサリーの製作を計画の場合は、あらかじめ販売店に確認することを勧めます。

パワーストーン,青

[左]ソーダライト、[中央]デュモルチェライト、[右]ラピスラズリ

パワーストーンの意味は?

デュモルチェライトは、深海や日没後の空のような深く濃い青色をしています。一般的に青色は、空や海など水辺に見られる自然色として多く触れることのできる色で、そのことから鎮静効果やリラックス効果を示しています。水色のような薄い青色は透き通る清涼感のイメージがあり、紺色や藍色など濃い青色は信頼感や誠実さをイメージできます。他にも青色には、興奮状態を鎮め理性を取り戻し集中力を高めると言った効果があり、デュモルチェライトの意味はこの青色の効果から考察していきます。デュモルチェライトは「思慮(注意深く思考を巡らせる考え)の石」と呼ばれていますが、なぜこのような別名がついたかを考えると、青色の効果が影響していることが見えてきます。デュモルチェライトと似ている石であるソーダライトとは一部の効果も近く、「意思を固める」、「目標に向けて知識を高める」、「集中力と判断力を高める」という点は色から導き出されたと推測します。デュモルチェライトとソーダライトは色はそっくりですが、含まれる成分は違うため硬さに大きく違いが現れます。デュモルチェライトは硬さがあるため、そこから「自分に主体性を持ち、困難に立ち向かう」、「さらに思考深く」と言ったやや強めた意味合いが生まれたのだと考られます。

効果のキーワード

  • 知恵
  • 思考
  • 意思
  • 思慮
  • 集中力
  • 判断力
  • 主体性

お手入れ・浄化

やや水分、塩分に弱い傾向がある石ですので、長時間水や塩につけたりすることは避けておきます。原石ではなく、アクセサリー用に加工され、表面が磨かれたビーズのような状態のものであれば、付いた汚れや汗をサッと洗い流すくらいの水でしたら大丈夫です。夜の色を持つ石ですので、月光浴は相性が良さそうです。他にも、音浄化、セージや線香などの煙浄化など行えます。

撮影のポイント

デュモルチェライト,ブレスレット

デュモルチェライトは個体により、やや色むらが現れている場合もあります。青色の薄い箇所やオレンジ色に酸化した箇所もあります。好みの問題もありますが、「アクセサリーの一部にデュモルチェライトを組み合わせました」と言った場合は、デュモルチェライトらしい濃紺色で少し黒色のまだら模様が見られるものを主役としても良いと思います。ビーズのように形が整えられていても、一つづつ模様が異なりますので、観察しながら気に入った個体を選んで撮ります。

ごあいさつ

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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