オプティカルカルサイト(アイスランドスパー)

オプティカルカルサイト

目次

オプティカルカルサイト(アイスランドスパー)

オプティカルカルサイト

英名:Optical Calcite
モース硬度:3
比重:2.6-2.8(水晶が2.7)

オプティカルカルサイトとはどんな石?

オプティカルカルサイトとはカルサイトの一種です。オプティカルカルサイトは無色透明で先が見える石で、よく理科の実験などで文字が多重に見える「複屈折」の実験などで利用されるので、実は手にした事が多い石かもしれません。和名は「方解石(ほうかいせき)」と言います。オプティカルカルサイトは、「氷州石(アイスランドスパー)」という別名も持っています。これには、透明のカルサイトがアイスランドでよく産出された説があります。うっすら金色が入ったオプティカルカルサイトは、ゴールデンオプティカルカルサイトと呼ばれています。
カルサイトは様々なカラーがあります。軟らかい石のため加工が容易でよくビーズや彫刻に利用されるオレンジカルサイト(ハニーカルサイト)、透き通るような緑色が人気のグリーンカルサイト、セレスタイトのようにストロンチウムを含む優しいパステルブルーのブルーカルサイト、鉄分を含むレッドカルサイト、マンガンを含むピンクカルサイト(マンガンカルサイト)などがあります。パワーストーンで考えると、カルサイトは色で意味や性格が変わるので、集めても楽しい鉱物です。

含まれる成分のお話

オプティカルカルサイトを含むカルサイト類は「炭酸カルシウム」が主成分の鉱物です。炭酸カルシウムは、貝殻サンゴ、鶏卵の殻などに含まれています。なので、貝から作られるパールや白蝶貝の貝殻で作られるマザーオブパールの成分でもあります。工業利用では、チョークライン引きの粉がよく知られた利用で、食品添加物や研磨剤、紙や糊材、医薬品などその利用は様々。

性質

カルサイトは全般的に劈開(へきかい)性を持ち、一定の方向に向かって割れる特性があります。オプティカルカルサイトは劈開性によりで菱形に割り、その菱形の原石で販売されてることが多い石です。ただし、エッジの部分は研磨されていることがあります。この特性により美しい形をしている反面、非常に割れやすいため宝飾品には向きません。なので、オプティカルカルサイトは原石のまま、もしくは置石として研磨されていて、持ち歩くことは前提にはなっていません。また、カルサイトは上記の様にパールやマザーオブパールの様に炭酸カルシウムを主成分としていますので、炭酸カルシウムは汗や水に弱く質の劣化や表面のツヤが消える原因にもなるため、直接肌に身につけるのはお勧めしません。
オプティカルカルサイトは内部にレインボー効果を生じているものが多く、中のレインボー効果を楽しむにはぴったりの石です。

オプティカルカルサイト

レインボー効果を示すオプティカルカルサイト

パワーストーンの意味は?

オプティカルカルサイト

オプティカルカルサイトは「複屈折」の特性があるため、オプティカルカルサイトを通した光は常光線異常光線に分けられ、紙の上の文字なら二重に見えます。また、オプティカルカルサイト内にレインボー効果があり、レインボーを通して物を見たりと、オプティカルカルサイトを通すことによって違う世界が見えることを示しています。このことから、思考や世界観を多方面から見る考え方を多方面化する、などのパワーストーンの意味があります。また、その様な別の世界が見える多くの不思議な特性や層を成しているように見えることから、パラレルワールド(並行世界)を表し、固定された観念を離れ、違う世界を見るとはどういうことか、を考えさせる石です。
アクセサリーのように身につける石ではありませんが、手の中でよく眺めたり、光を通して遊んでみると、自然と引き込まれる魅力のある石です。見かけは氷のように見えるのに、冷感の強い水晶とはまた違った、貝殻と同じ成分を持つ温かな触り心地のあるオプティカルカルサイト、ぜひ一つ持って見てください。

効果のキーワード

  • 思考の多方面化
  • 世界観の多方面化
  • 違う世界を見る眼を養う

お手入れ・浄化

オプティカルカルサイトは魅力の高い美しい石ですが、硬度が低く傷が付きやすく劈開で割れやすく水や汗が苦手なため、一般的には扱いの難しい石の一つです。なので、オプティカルカルサイトのアクセサリー製品もほとんどなく、大半は原石の状態であるため、鉱物標本として楽しむなら無理して浄化をする必要はありません。もしパワーストーンとして利用する場合に気になる様でしたら、クリスタルチューナーやシンギングボウルの音を聴かせるのがおすすめです。

撮影のポイント

オプティカルカルサイト

オプティカルカルサイトの中は透明で先が見通せたり層状になっていたり、見る方向によってはあまり変化がなかったりと、置く方向で随分と性格の変わる石です。原石は菱形をしているのでキリッとエッジのきいた石として写すのも良く、レインボーも多く見られるので、気に入ったレインボー効果の部分を撮っても良い石です。

撮影機材

PENTAX K-70
smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR

ごあいさつ

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。