ラリマー(ペクトライト)

ラリマー

目次

ラリマー(ペクトライト)

ラリマー

英名:Larimar / Pectolite
モース硬度:4.5-5
比重:約2.7-2.8程(水晶が2.7)

ラリマーとはどんな石?

ラリマー

ラリマーは、実物を初見で魅了されること間違いなし、言わずと知れたあのヒーリングストーンです。一般的にドミニカ共和国産の青いペクトライトが「ラリマー」と呼ばれています。この名称は発見者の娘「ラリッサ」海のスペイン語「マール」より付けられました。なので「ラリマール」とも。産地が異なると「ブルーペクトライト」。ドミニカ共和国にある「パオルコ鉱山」で採掘されています。最近はSNSなどでラリマーのスライスが人気ですね。
この石は、海や空、湖面、サンゴ礁、海辺の岩礁、波、楽園など見た人によってその感想は様々あります。そのため、もっと想像力を広げ、イルカに見立てて「ドルフィン・ストーン」と呼ばれていたり、超古代文明アトランティスの土地の一部であると見立て「アトランティス・ストーン」、絵画のような模様に特徴があるチャロアイトとスギライトと一緒に「世界三大ヒーリングストーン」と呼ばれています。ラリマーおよびペクトライトの和名は「ソーダ珪灰石(そーだけいかいせき)」
ペクトライト自体は、青色白色灰色の他にマンガンを含むピンク色もあり、キャッツアイ効果(シャトヤンシー)を示す場合もあります。
ペクトライト自体は1828年にイタリアで発見されていますが、ラリマーは発見されたのが1974年で新発見の鉱物です。ラピスラズリや水晶が紀元前から使われていたのを見ると、ラリマーやクンツァイト、スギライトなどはこれからの時代に求められたニューエイジストーンであることがわかります。

含まれる成分のお話

ラリマー

ペクトライトは珪灰石グループの石です。珪灰石グループには、色がロードナイト(バラ輝石)に似るバスタム石、希少なセラン石などがあります。珪灰石(ウラストナイト)とは、輝石に似た準輝石類です。地中で方解石(カルサイト)の主成分であるカルシウムにマグマの中のケイ酸が反応して珪灰石が生成されます。また、ペクトライトは「ソーダ珪灰石」というように、ナトリウムが含まれています。また、青色は微量に含むから発色しています。

性質

ラリマー

ドミニカ共和国産ラリマー原石

ラリマーは全く加工していない原石の状態だと、青みが見えるけれどまるで岩石のようです。ここから切り出しや研磨などの加工を行うことでラリマーのあの美しい模様を見ることができます。タンブルやスライスではこの黒い母石部分が残っているものが多く、価格も安く手に入りやすいです。
ラリマーは磨くと「ガラス光沢」があり、個体によっては光の筋が現れるキャッツアイ効果「シャトヤンシー」を生じているものもあります。海のような模様だけではなく、表面に現れる艶めきや光の効果でも楽しむことができる石です。
マンガンを含んだペクトライトはピンク色で、「ピンクラリマー」という名称で販売されていることがあります。「ラリマー」の名称自体は青色でドミニカ共和国産のものが定義されているため、ピンク色のペクトライトは正確にはラリマーではありません。ただ、癒しのドルフィン・ストーンが異名なラリマー、ピンクラリマーも幸せのピンクイルカと見ると何だか良いですね。
ペクトライト類は割れやすい性質があります。なので、加工は難しいと言われていましたが、最近はトリートメントや加工技術が進み、宝飾品をよく見かけるようになりました。ただし、宝飾品になった後でも、衝撃などには注意したいです。

ラリマー

ドミニカ共和国産ラリマー原石 2

パワーストーンの意味は?

ラリマー

ラリマーは「愛と平和の石」を象徴します。ラリマーは地球本来の海の美しさを表していると言われたり、ラリマーについている別名「ドルフィン・ストーン」の「イルカ」もラッキーチャーム等のモチーフとしては「愛と平和」の意味を持っています。そのためか、ペンダントに加工されているラリマーにはイルカを象ったものも多いです。そもそも、「愛と平和」とは何でしょうか。明確な答えはありません。採掘や加工技術が向上した現代社会にラリマーは発見され、これからの地球に必要だと思い地上に現れたのでしょう。今一度、「愛と平和」について考える必要があるのかもしれません。

見る人によって様々な感想が得られるラリマーは創作意欲を上げる石として数々の芸術家に好まれていると言われている石です。自然が作り上げた、まるで絵画やプリントのようなラリマーだからこその意味です。ラリマーには多くの素敵な別名があることも頷けます。

ラリマーといえば、ヒーリング。確かにあのラリマーの模様を見ていれば安らぎの意味を持ってもおかしくはありません。穏やかな海面を表すようなラリマーの研磨面は視覚上で数々の人々を癒してきたことでしょう。研磨されていれば、表面の艶やかなガラス光沢と程よくひんやりとした触り心地も癒し効果の一つです。ラリマーを身につけていると、自分だけではなく周りや場所も癒されることがあるようです

水のイメージが強いラリマーは、アクアマリンと同じく「水に流す」意味が含まれています。アクアマリンは、苛立ちや不安などの感情面の不和を水に流すのが得意ですが、ラリマーによって手放すことができると言われている内容は主に語られているのが、ネガティブな考え、トラウマ、固定観念、強いこだわり、罪悪感、インナーチャイルドなど形成されて長い期間固着してきたものに対してだそうです。このような内容がすぐに解決するようなものではないため、根気よく向き合い、そっとラリマーは持ち主をサポートします。

ただし、ラリマーは束縛を嫌うパワーストーンです。何の意味もなくなんとなくいつも身に付けていると、なんだか合わないような気がして急に身に付けたくなくなることがあります。ラリマーは止まることのない海面の波の様子のように、留めることを好まないので、綺麗な場所を見に行く時の気持ち「ここに来ると癒される」という感覚で付き合ってみましょう。

効果のキーワード

  • 愛と平和の象徴
  • 創作意欲の向上
  • 癒し
  • 安らぎ
  • 固着した思考を水に流す

お手入れ・浄化

ラリマーは水に縁深い石に見えますが、カルシウムやナトリウムを含む鉱物であり、実はあまり水が得意ではありません。さっと水洗い程度なら大丈夫ですが、くすみの原因になるため長時間水に漬ける状態は良くありません割れ、擦れにもそれほど強くはないので、丁寧に扱いましょう。塩も苦手です。浄化を行う際は、水晶チップか月光浴がおすすめです。また、静かな場所での浄化を好みます

撮影のポイント

ラリマーは不透明な石であり、ラブラドライトやムーンストーンのようなシラー効果や水晶等で見られるレインボー効果などは無いので、模様の変わらない石です。ですが、模様は光源や角度で同じ石でもかなり変化するように見えます。一つのラリマーで何枚も撮って、好きなラリマーの一面を探して撮ります。また、個体によっては、緑がかったラリマーや白味の多いラリマーもありますが、ラリマーの青は繊細な青

撮影機材

PENTAX K-70
smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR

ごあいさつ

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。