アイアゲート(天眼石)
目次
アイアゲート(天眼石)
英名:Eye Agate
和名:天眼石(てんがんせき)
モース硬度:7
比重:約2.6前後(水晶が2.7)
アイアゲートとはどんな石?
ちょうどハロウィンの時期にぴったり、目玉のような模様が恐ろしくとも実に美しいアイアゲート。オニキスやブルーレースアゲートのようなアゲート(瑪瑙)の一種の石です。アゲートは層状の模様が面白い石ですが、特にこのアイアゲートは表面を丸めに加工すると目玉の模様が浮き上がる特徴のある石です。これは石が結晶化する過程でケイ酸を含む水が沈殿していき、取り込む不純物により異なる色や模様の層が生まれ、長い年月を掛けながら目玉の模様の元となる模様となります。
含まれる成分のお話
アイアゲートはアゲートなので、主成分は二酸化ケイ素です。水晶やクォーツァイト(珪岩)、カルセドニーなども主成分は二酸化ケイ素です。このように多くの鉱物に含まれている理由は、地球の地殻に酸素とケイ素が多く含まれていることです。
性質
アイアゲートは球状に加工した時の、まるで目玉のように見える模様が最大の特徴です。この模様を生かすために、大半は球状に加工されています。本当に瞳孔や虹彩のような模様が浮き出ているものさえあります。ビーズの場合は穴の開ける場所で見せる側の模様が変わるため、目のように見えればアイアゲート、ボーダーライン柄に見えればバンデッドアゲートのように流通名が変わります。同様にオレンジ色同種であるサードオニキスとオレンジバンデッドアゲートもビーズ穴の開ける位置で名称が変わります。アゲート類は色や模様が豊富であり、加工や染色をしやすく、同種でも模様や色によって様々な名称を持っています。
パワーストーンの意味は?
アイアゲートは目玉の模様が実にリアリティさを持つ石です。もともと目玉を思わせる石は「魔除け」の効果で多く語られています。例としてはタイガーアイ各色やクリソベルキャッツアイ、マラカイト、ブルーレースアゲートなどが挙げられています。そもそもなぜ「眼」を模しているだけで魔除けになるのかを考察しました。蝶の世界を見てみると、小さくて可愛い蝶であるシジミチョウ、その仲間のカラスシジミは後翅肛角に目玉の模様のような朱色の紋があります。この目玉模様は天敵である肉食性昆虫を追い払う意味があるといいます。他にも、名前がジャノメチョウという蝶は「ジャノメ」とは「蛇の目」のことであり、翅に持つ目玉模様を使い、天敵の鳥に対する威嚇や錯乱に目玉模様を使っているといいます。生物の世界では目玉の模様は捕食者から身を守る要素の一つであり、護符としての「眼」のシンボルは日本の「猪目」やトルコのお守り「ナザール・ボンジュウ」でも見ることができます。話を戻すと、アイアゲートは個体によっては本当の目玉のような模様が浮き上がっており、よくアイアゲートは「持つだけでお守り」と言われる所以は、他の目のような石とは違う、本当の目玉のようなリアルな見た目に秘密がありました。一般的にアイアゲート(天眼石)は黒色をしているものが多く、黒色の色の効果による魔除け効果も相乗しているため、魔除けに特化した石です。アイアゲートを持ち歩く際は、できるだけ模様が見えるように持ち歩きましょう。目玉の模様は外向きの魔除けだけではなく、自分に対しても石に見られている感覚があり、悪意や間違った方向性は戒められるともいいます。同種で黒い石であるオニキスとは効果も似て、安定やグラウディングの効果も見られます。
効果のキーワード
- 魔除け
- 邪気払い
- 戒め
- 護符
- グラウディング
お手入れ・浄化
アイアゲートは黒い石であるため、どうしても埃などが付着すると目立ってしまいます。水に強い(染色加工済みの場合は色落ち注意)ため、アイアゲートのブレスレットやネックレスなど身につけるアクセサリー、丸玉の置物などはさっと洗うこともできます。主成分が二酸化ケイ素の石ですが、水晶より衝撃に弱めです。それは、アゲートが多孔質という細かい穴がたくさん開いている性質のある石のためで、染色加工がしやすいのはこの性質のためですが、やや割れやすいため若干取り扱いには注意がいります。浄化は、太陽光や月光、音、水晶など幅広く対応できますが、前述の多孔質のため煙を使うセージや線香はヤニが気になる場合は避けておきます。
撮影のポイント
模様の個体差が大きいため、アイアゲートの気に入った個体を選びます。クリクリした目玉の模様は、不気味というより、可愛いと思えるものも多く、そうしたものはアクセサリーや被写体の主役として選びます。瞳孔や虹彩のような模様が入ったものは、光の当て方で目にハイライトが入ったような演出をすることができます。
ごあいさつ
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。