サルフォハライト

サルフォハライト

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サルフォハライト

サルフォハライト

英名:Sulphohalite
和名:硫酸岩塩(りゅうさんがんえん)

サルフォハライトとはどんな石?

サルフォハライトは天然石というより、岩塩の仲間です。この記事で使用した写真のサルフォハライトはアメリカ合衆国西部のカリフォルニア州の小さな町トロナにあるサールズ湖(現在は水は干上がっている)で発見されたサルフォハライトです。この鉱物は産出地の限られた非常に珍しい岩塩で、このサールズ湖産とアフリカ南西部に位置するナミビア共和国でしか現在産出されていません。なので、流通することは稀です。サルフォハライトの発見地であるトロナは、町の名前も「重炭酸ソーダ石(トロナ)」から来ており、元々湖だったサールズ湖には多くの炭酸カルシウム質の化石(貝のやサンゴ、古生物の骨の一部など)なども見られ、多くの鉱物が発見される地でもあり、非常に興味深い地域です。サルフォハライトは、ハンスク石や他の岩塩などと一緒に産出します。

含まれる成分のお話

サルフォハライトの主成分は硫黄[S]ナトリウム[Na]です。硫黄は多くの火山性の鉱物に含まれる物質で、独特の臭気を放ちます。硫黄は温泉地で有名ですが、ニンニクや人間の爪や髪の毛にも硫黄は微量に含まれます。ニキビの治療薬として硫黄製剤が使用されることや、火薬の原料としても使われています。近年はミネラル分の補給に自然塩、特に岩塩が注目されています。岩塩は、海由来の塩や精製された白い塩とは違い、色も桃色や赤色に近いもの、黒色など色合いも様々です。成分表を見ると、ナトリウム以外のミネラル分の表記を見ることができます。しかし、今回紹介したサルフォハライトは硫酸を含む岩塩のため食用ではありません。手に入れても絶対に口にしてはいけません。

性質

岩塩の仲間であるため、非常に水に溶けやすい性質を持ちます。日本の気候で、よく置物用岩塩をそのまま置いていたら、跡形もなく溶けてしまった、あるいは置物の形がわからない状態になってしまった、といった場合があります。サルフォハライトも一般的な岩塩と同様にこの性質は変わらないため、なるべく空気に触れないように保管するか、湿気を避けて保管することをお勧めします。脆い性質のため、持ち歩く鉱物ではございません。また、塩も硫黄も金属類の腐食の原因となるため、金属ケースにこの鉱物を保存するのは適しません。

パワーストーンの意味は?

サルフォハライトはパワーストーンとしてまだそれほど認知はされていませんが、硫黄原石(サルファー)がパワーストーンの扱いになっていたりもするので、全くパワーストーンの意味を持たないとも言い切れません。硫黄岩塩の天然成分も、人体に必要かもしくは人体にも含まれているかしている物質でもあり、硫黄は火山性鉱物に見られ「」の要素を持つもので、「心の火つけ」、「火による邪気払い」などの意味を持ちます。パイライトやレモンクォーツにも硫黄が含まれています。ナトリウムも、ソーダライトなどの有名なパワーストーンに含まれている物質であり、塩自体も「お清め」として使用されます。

効果のキーワード

  • お清め
  • 邪気払い
  • 心の火つけ

お手入れ・浄化

サルフォハライトは身に付ける鉱物というより、鉱物標本としての使用となります。岩塩の一種であるため、湿気の多いところに置くと、溶けていってしまいますので、保存方法にやや気を使う必要があります。もちろん水で洗っていはいけません。なるべく空気に触れないように、口の閉じるビニール容器や瓶などに保管すると良いでしょう。パワーストーンとして扱いなければ、特に浄化をする必要もありませんので、サルフォハライトは希少な鉱物であるため鉱物資料として大切に扱いください。

撮影のポイント

サルフォハライトは硫黄から由来した渋い黄色の色を持ちます。小さな個体でも、光の当て方や寄って撮ったりすると、迫力の出る石です。ゴツゴツした見かけと、渋い色谷間に集まった硫黄質の部分などに注目して撮ってみます。

ごあいさつ

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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