シトリン

シトリン

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シトリン

シトリン

英名:Citrine
和名:黄水晶(おうすいしょう)
モース硬度:7
比重:2.7(水晶が2.7)

シトリンとはどんな石?

透き通る淡い黄色をしていて、11月の誕生石として知名度の高い石であるシトリン。シトリンクォーツとも。金運を上げる縁起の良いカラーから、多くのアクセサリーにも利用されています。名前の由来は果物でレモンと類縁関係にある「シトロン(枸櫞(クエン))」から名前がつきました。この石はアメジストやスモーキークォーツ、ミルキークォーツなどと同じく水晶の仲間です。天然色は地熱によりアメジストの色が変化したものであり、自然色のシトリンは原石状のものは時々出回りますが、アクセサリー用のものはほとんど流通していません。アメジストの紫色とシトリンの黄色は、微量に水晶に含まれる鉄イオンにより発色しているといいます。ちなみに、自然色や熱処理の過程で偶々生まれたアメジストとシトリンの中間色やバイカラーになった石を「アメトリン」と呼びます。アクセサリー用に加工されるシトリンは、現在は人工的にアメジストに熱を加えて加工した赤味のある黄色のものが多く流通しています。スモーキークォーツを熱処理した緑味のある黄色のシトリンもありますが、アメジストから熱処理したものより流通量は少ないです。時々、11月誕生石繋がりなのか、「シトリントパーズ」という名称がつくこともありますが、シトリンはトパーズではございません。また、黄色い水晶同士でレモンクォーツという石と混同されることもありますが、レモンクォーツは硫黄水晶と言って硫黄を内包する水晶を指し、シトリンとは別の石を意味します。ただし、スモーキークォーツ熱処理の石はレモンクォーツとシトリンは混同して扱われる場合もあるので注意。

含まれる成分のお話

シトリンは水晶の仲間であるので、二酸化ケイ素[SiO2]で構成されています。地殻中最も多い元素は酸素[O]で、2番目がケイ素[Si]です。水晶系の石は透明色や半透明色、結晶の美しさ、発色のバリエーションが豊富であること等から、人類の歴史上の装飾品も多く発見され、また、パワーストーンに認知されることも多い系統の石です。地球の地殻に多く含まれる2つの元素で構成され、水晶はまさに地球の結晶そのもののようです。

シトリン

上部の写真の様にシトリン表面がマダガスカル産ミルキークォーツ(ジラソル)の形跡の様なオパール風に発色する個体もある

性質

シトリンは水晶なので、比重や硬度は水晶基準で見れば一般的な透明の水晶と同じです。ただし、シトリンは天然色であれば地熱、人工的な加工が施されていても熱で処理をされているため、やや内部クラックの多い状態が多いです。ビーズやタンブルなどに加工されて表面が磨かれていると、やや中のクラックが目立つかもしれません。そのクラックも良い面で見れば、シトリンは他の水晶系の石よりもレインボー効果をとても発見しやすい石です。結晶の原石はポイント先端が他の水晶よりも欠けやすいため、ポイント状のシトリンは先端に対する衝撃には注意。

シトリン

天然色シトリンポイント

パワーストーンの意味は?

シトリン

シトリンで有名な意味はやはり「金運」や「商売繁盛」でしょうか。爽やかな黄色は、金色にも表現でき、豊かさを表します。黄色のものは「お金そのもの」を表し、風水などで金運を表すキーワードになることが多いですが、黄色は「注意力を促す色」であります。警戒色として、踏切や信号、重機、生物ではハチ類やキオビヤドクガエルなど毒を持つ生き物に見られます。金運のラッキーアイテムに黄色のお財布や今回紹介した黄色い石であるシトリンは、おそらく「お金に対する注意力」も意味に含まれているのだとも考えられます。それと、シトリンは地熱熱処理で水晶が変化して生まれる石であるため、高エネルギーの石とされて「快活」や「太陽の光の象徴」と言われる一面もあり、「外向きの活動を応援する石」といいます。シトリンは金運の石と言いますが受動的ではなく、外向きに活動を広げることも踏まえて持つことが勧められるパワーストーンです。

効果のキーワード

  • 金運
  • 注意力
  • 商売繁盛
  • 快活
  • 外に向けた活動

お手入れ・浄化

水晶の石なので、比較的お手入れは簡単です。水にも強いので、汚れや汗は水洗いも可能です。浄化方法も水晶さざれ、クラスター、月光浴、植物、セージ、音などで可能です。ただし、太陽の光に例えられるパワーストーンのシトリンですが、実はシトリン自体は太陽の光を長時間当てると色が薄く褪色する性質があるため日光浴浄化は避けておきます

撮影のポイント

シトリンは半透明の黄色い石です。実は天然石を撮影する中でシトリンは撮影難易度の高い石です。シトリンの色自体の発色の強さや、アメジスト由来の赤みがかった黄色、スモーキークォーツ由来の緑がかった黄色など、シトリンの発色にも種類があり、写真中のシトリンの発色表現が満足いくまで、ホワイトバランスの微調整背景に使うセットの色もその都度変えていく必要があります。何枚何十枚でもシトリンを撮って、試して見てください。撮影しながら、シトリンに多いレインボー効果などを探していくと、そこもまた面白い点です。

ごあいさつ

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

2018年2月1日記事更新しました。

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