ヌーマイト (ヌーミット)

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ヌーマイト(ヌーミット)

ヌーマイト

英名:Nuummite
モース硬度:6-6.5
比重:約2.8(水晶が2.7)

ヌーマイトとはどんな石?

ヌーマイトは一見すると特に変わり映えがない黒い石に見えますが、光の当て方や見る角度を変えると、黒地の隙間から青色や黄色等の反射光が見える面白い石です。その様な特徴から、よく「魔術師の石」と称される石です。発音により、ヌーミット、ニューマイトとも呼ばれています。1982年にグリーンランド北部の溶けた氷の下から発見された比較的新しい石ですが、その形成は推定30億年前なんだとか。30億年前はシアノバクテリア等の光合成を行う生物が地球上に現れた時代であり、大昔の鉱物が地球環境が変わりつつある現代に、必要があって現れたのか、警鐘を鳴らすために現れたのか、推測をするだけでも非常に興味深い石です。発見場所はグリーンランドですが、最近では中国でも発見されており、アクセサリー用に加工されているものは多くは中国産です。それでも産出量は少なく、ヌーマイトは希少石の一つです。近年発見された石であるので、まだあまり広く認知されておらず、販売名も様々な別の名前がつけられていたり、ラブラドライトと混同されている場合もあります。名前の由来は発見されたグリーンランドの「ヌーク地方」から。

含まれる成分のお話

ヌーマイトはアンソフィライト(直閃石)ゲドライト(礬土直閃石・ゼードル閃石)などの閃石の複合石です。アンソフィライトは斜方晶系の結晶構造を持つケイ酸塩鉱物で、単体で目にすることは普段あまりありません。稀にアメジスト内に含まれるとアンソフィライトインアメジストという名前が付いています。もう一方のゲドライトは和名を「礬土直閃石(ばんどちょくせんせき)」と言うケイ酸塩鉱物の一つで、変成岩の中で、ガーネットやアイオライト、石英等の鉱物と共生する鉱物です。この様にヌーマイトは直閃石類の鉱物や石英他複数の鉱物により形成されており、不思議な閃光の正体はこうして複合された直閃石の層が反射することで生まれていると言われています。

性質

ヌーマイト

上記でも記した様に、ヌーマイトは様々な鉱物が複合してできた石です。アンソフィライトやゲドライトの他、よく見るとパイライト部分も見ることができます。直閃石からの光の他、パイライトで見れる金属光沢も一部楽しめます。この様に複合石独特の良さはありますが、丸玉ビーズ状に加工されているものは、正円ではないややいびつな丸玉に加工されているものも多いため、アクセサリーデザインに組み込む際はデザインの考慮が要ります。重量感のある見かけや色の割に、比重は水晶とそれほど変わらないため、重さは水晶を使ったアクセサリー程と考えて良いでしょう。

パワーストーンの意味は?

ヌーマイトははるか昔に形成された鉱物であり、貫禄のある賢者もしくは長い齢と修行を重ねた魔術師の様な雰囲気を持つ石です。地球の生物の行く末を見守る存在と言ったところでしょうか。元々黒い石は魔除けの石と言われていることプラス、黒地からチラッと閃光を輝かせる様子は、「魔に睨みをきかせている」様に見えるからか、ヌーマイトは「魔除け」の効果が高い石です。その効果は、今世に持ってきてしまった何らかの要因により、なぜかわからないけれど邪気を引き寄せてしまう、なぜかわからないけれど苦しい道を選んでしまう等、「なぜそうなるかの要因を気づかせて、同じ過ちを繰り返さない様に成長に導く石」と言います。よくタイガーアイやアイアゲートが目の模様により魔を追い払っていると言いますが、この石はただ魔除けの護符にというよりは、「石に相談をして、その石の持つ長い齢の知恵を聴き活かしていく」と言ったスタンスです。よくヌーマイトが「深層心理へのアクセス」や「トラウマの解消」といった意味を持つとされるのも、「ヌーマイトの持つ古の知恵により、根本的にその個人が今世で乗り越えて成長する」ためであるとわかります。ヌーマイトが地球上に形成された時代の古さが、この石にこの様な効果の謂れがあると推測します。黒い石であるので、もちろんグラウディングの効果も高く、地球上に現れた大先輩でもあるヌーマイトは、地に足をつける知恵や地球の力の活かし方を教えてくれるかもしれません。

効果のキーワード

  • 魔除け
  • 成長への気づき
  • 深層心理へのアクセス
  • トラウマの解消
  • グラウディング

お手入れ・浄化

ヌーマイトは割と丈夫な石なので普段の扱いは簡単です。ただし、長期間ブレスレットなどで肌に触れる使い方をしていると、艶が消えやすいため、その場合は水洗いでの洗浄や石の浄化が必要です。浄化は、水による浴水浄化はもちろん、歴史の古い石なので同じ石仲間である水晶による浄化や黒い石で夜や宇宙の雰囲気が合うため月光浴浄化は相性良しです。

撮影のポイント

ヌーマイトは特徴である閃光部分が見えないと何の石かわかりにくいです。ヌーマイトは黒い石ですが漆黒ではなく、やや茶色掛かった黒色、小さな個体であれば透明部分が見える個体もあります。複合石のため、すべての個体で閃光が見られるというわけでは無いため、なるべくであれば青色や黄色の閃光が見える個体を選んで主役にして撮影します。ヌーマイトの閃光は思ったよりも色が薄く写りがちなので、彩度ホワイトバランスで色乗りを調整します。

ごあいさつ

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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