セレスタイト
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セレスタイト
英名:Celestite
和名:天青石(てんせいせき)
モース硬度:3-3.5
比重:約4前後 (水晶が2.7)
結晶:斜方晶系
セレスタイトとはどんな石?
セレスタイトは和名に「天青石(てんせいせき)」と名前が付くように、空の青色の様な色を持つ石です。少し灰色掛かったこの淡い青色は、この石の主成分である硫酸ストロンチウムにより発色しています。1781年にイタリアのシチリア島で発見されました。名前の由来は、やはり特徴であるその青色から由来し、大空の色の意味を持つ「Celestial-セレスティアル」から由来します。
含まれる成分のお話
優しいパステルなブルーが特徴であるこのセレスタイトや、セレスタイトと性質が似ているエンジェライト、方解石の一種ブルーカルサイトはストロンチウムを含み、それが美しい青色が発色する要因となっています。ストロンチウムは原子番号38の元素であり、元素記号は「Sr」を示します。一時期ストロンチウムについて様々な話題になりましたが、この石に含まれているストロンチウムは自然に存在するストロンチウムです。自然に存在するストロンチウムは有害ではありません。しかし、人工的に生成される放射性同位体ストロンチウム90は有害となります。ストロンチウムは、1808年に英国の化学者ハンフリー・デービーがストロンチアン石から電気分解により単離に成功した元素です。この物質は炎色反応が赤色であるため、発煙筒や花火などに利用されています。現在でも、ストロンチアン石はストロンチウムの原料として利用されています。
性質
セレスタイトはモース硬度が低く、ある特定方向に割れやすい結晶の性質「へき開」を持ち、原石は手で触るだけでも母石の方からパラパラと崩壊してしまいます。加工が難しく、身につけることを想定したペンダントトップ、ブレスレット用などのアクセサリー用ビーズにはほとんど加工されません。結晶や色が美しく、ジオード状のものもあるため、主に置き石として楽しむ天然石です。優しい色をしているので、枕元やベッドサイドに置くベッドサイドストーンとして人気です。結晶に自然に入ったクラックからは時折レインボー効果が覗くこともあります。
パワーストーンの意味は?
セレスタイトはパワーストーンとしてみるとどの様な効果があるでしょうか。
セレスタイトは石言葉に「休息」とあり、難加工性と脆い性質から普段身につける石ではなく、ベッドサイドストーンと言われるようにベッドサイドで眺めて心を癒す石なので、その様な石言葉があると考えられます。特徴である空を表すような色で、なおかつパステルで優しい雰囲気があるため、しばし天使と関連付けられています。色や性質が似ているエンジェライト(硬石膏)にも通じるところがありますね。天使から連想し、「博愛」や「愛情」、「高い浄化作用」の意味が込められています。
また、青色は色の効果でも「休息」や「落ち着き」を表します。セレスタイトは透明感があり清涼感のある淡い青色なので、「考えを明晰にする」という意味もあるそうです。
効果のキーワード
- 休息
- 博愛
- 天使
- 愛情
- 明晰
- 浄化
お手入れ・浄化
セレスタイトのお手入れ方法は、水に弱く、崩壊しやすい石のため洗浄が難しい石です。その上に、部屋に置く置き石として扱うことが多く、結晶が細かいため、結晶の合間に毛状の埃が絡まりやすいです。ジオードのものは、洞窟状になっているためさらに掃除を慎重に行う必要があります。埃に向かってブロワー(スプレータイプは飛沫が付く原因なので避けます)で軽く吹いてみると取れますが、埃の絡まりがひどい時はセレスタイトの結晶を折らない様にそっとプラスティック製のピンセットか指で慎重に取り除きます。パワーストーンとして浄化するときは、太陽光では色が落ちやすい性質があるため、日に当てる方法は避けておきます。また、水に弱いため水で洗うことも避けておきます。水晶をチップ状にした水晶さざれの上に置くのが手軽でお勧めです。他にはクリスタルチューナーやシンギングボールで音を聴かせる、ホワイトセージを焚き煙にくぐらせる、雨の心配がない室内の窓際から月の光に当てる方法も良いです。
撮影のポイント
セレスタイトを撮影する時は、上記のように石についた埃を払ってから行いましょう。払ってもまたすぐに埃がついてしまうこともあるので注意。セレスタイトはほとんどが原石の状態のものが多いと思いますが、その集まる結晶の中で、色が綺麗なものや形の綺麗な結晶を見つけて主役にしてみましょう。
ごあいさつ
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。