ペリドット
目次
ペリドット
英名:peridot
モース硬度:6.5-7
比重:約程(水晶が2.7)
ペリドットとはどんな石?
ペリドットは8月の誕生石で知られる明るい緑色の石です。「ペリドット」は宝石名なので、「苦土カンラン石」の中で宝飾用に加工されるものをペリドットと呼んでいます。その緑色はオリーブ色に例えられ、和名「橄欖石(かんらんせき)」の「橄欖(かんらん)」や鉱物名「オリビン(Olivine)」はオリーブの意味です。8月の誕生石とあり、太陽との関わりの深いペリドットは古代エジプトでは「太陽の石」として大切にされてきました。産地は主にアメリカのアリゾナ州、ミャンマーなど。火の女神様「ペレの涙」の伝説知られるハワイ産ペリドットは現在採掘や持ち出しが禁止されています。また、トパーズとペリドットは混同していた時代もあり、現在は閉山しているペリドットの名産地の名前は「トパズィオス島(現ザバルガート島(英名:セントジョーンズ島))」と言います。
含まれる成分のお話
ペリドットはマグネシウム、鉄を含む「ネソケイ酸塩鉱物」という鉱物グループに属しています。マグネシウム[Mg]は実用金属の中で最も軽い金属と呼ばれており、強度や剛性に優れた金属です。車や家電製品、航空機、宇宙開発、様々な製品の内外に使用されています。マグネシウムは人体にも必要なミネラル分で、多くは骨の中に含まれており、骨の形成、神経伝達、エネルギー代謝などに使われています。マグネシウムにはストレスを緩和し神経の興奮を抑える作用もあり、ペリドットの意味とリンクしてきますね。
「ペリドットと鉄隕石」 ※ これはパラサイト隕石ではありません
石鉄隕石の一種パラサイト隕石(ペーター・ジーモン・パラス氏が発見したのでパラサイト隕石)に非常に稀ではありますが、ペリドットが含まれている場合もあります。それは地球に飛来する全隕石の1%あるかないかぐらいの割合だそうです。パラサイト隕石ペリドットは希少石のため、ほとんど出回っていはいませんが、一部は宝飾品に加工されています。
性質
ペリドットの大きな個体で内部クラックの少ないものは、ほとんどジュエリーに加工されて価格も高額な場合が多いですが、小さめの個体や、さざれ状のものは割と安価で手に入りやすい石です。
内部クラックがよく見られる影響なのか、衝撃にやや弱く、角の部分やビーズの穴の付近から割れていきやすいので注意。
また、「スフェーン(楔石)」という石がありますが、原石の状態であれば見分けが付きますが、ビーズに加工されるとペリドットとそっくりです。同じく黄緑色で透き通る色をしています。どちらも宝石加工される場合が多く、質や形状によってはペリドットとスフェーンは価格帯もおおよそ似ているため、購入時は欲しい石の方を販売店でよく確認しましょう。
スフェーン原石
パワーストーンの意味は?
水晶とペリドット
ペリドットは真夏8月の誕生石として君臨しています。マントルの主成分で、火山の奥深くで生成され、熱に強く、緑色の石でありながら強い「火」の力を持っているパワーストーンとして有名です。ハワイに伝わる火の女神様、「ペレ」の涙もペリドットに例えられています。なので、アベンチュリンやグリーントルマリンのような多くの緑色の石が持つ、ヒーリングや癒し、リラックスといった意味はあまり持っておらず、どちらかというと赤い石のように動的で主に「明るさ」や「邪気払い(邪気を焼き尽くす意味)」、「心の改革」などを示しています。赤い石は視覚から見ても、意味から見てもなんだか一途で強力でちょっと苦手という方に、ペリドットは一見が緑色で親しみやすいため、動的な力を借りたい時にお勧めできるパワーストーンです。
ペリドットは心の在り方をポジティブに変えていく石という認識があり、コンプレックスの払拭、ものの捉え方を変えるような「改革」を示します。動的な意味が大きいので、身につけて最初の頃はネガティブな在り方に浄化が起こり、一見自分の思いが込み上げて不快なこともありますが、ペリドットと一緒に快方に向けて進んでいきます。ペリドットを見て明るい思考を思い出すようなお守りのように目につくところに身につけると良いとされています。
ペリドットには「イブニングエメラルド」という異名があります。ペリドットはベリル種のエメラルドではありませんが、夜の少ない明かりの中でも美しく緑色に輝く様子からその異名が付きました。夜は休息の時間と言い、本来は生体の活動時間ではなく、「百鬼夜行」という言葉があるように、物怪が活動する時間でもあり、夜に行動するときは災いに出会わないように明るいものをお守りに身につける風習があります。ペリドットは夜道でも明るく輝き、邪気を祓います。
ペリドットは金(ゴールド)と相性が良いと言われているのは、ゴールドが金属では太陽に例えられており、太陽の影響が強い夏の8月誕生石であるためか、色もゴールドとオリーブ色が合うからか、様々な説があります。明るい色味と太陽との関わりから掛けられたのか、胃の裏側付近にある「太陽神経叢(たいようしんけいそう)」とペリドットは作用しやすいと言われ、それが胃の近くであることから、胃に優しい、消化が良くなると言った意味が生まれていたのかと考えられます。正し、医薬品ではなくパワーストーンである以上健康効果に対して科学的な根拠はありません。
効果のキーワード
- 明るさ
- 邪気払い
- 心の改革
- 火の要素
- 肯定
お手入れ・浄化
ペリドットは衝撃による割れにさえ気をつければ、扱いやすいパワーストーンです。水洗いもできるので、汚れたら洗って乾いた布で拭きます。ただし、ジュエリー加工の場合は表面に傷を付けないように、慎重に扱います。ペリドットは熱に強く、陽光が好きな石のため日光浴浄化はお勧めです。長く肌に触れる状態で着けていると表面がくすみやすく、なんとなく力が弱まった感じが出てくるので、その時は日に当てておくと良いです。夜でも美しく輝く宝石として「イブニングエメラルド」の異名もあるペリドットなので、夜の月浄化でも相性良しです。
撮影のポイント
ペリドットのポイントは緑色の調整です。オリーブ色(黄緑色・蛍光グリーン系)なので、ペリドットの実際の色を見ながらちょっとずつ調整して撮影します。パワーストーンの意味でも他の緑色の石とは違うペリドットの独特のオリーブ色を表現します。ペリドットを引き立たせるために背景に水晶等の他の石を添えても良いです。
撮影機材
PENTAX K-70
smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR
ごあいさつ
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。